正法眼蔵の思想的研究 辻口雄一郎著 - 北樹出版の大学教科書

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正法眼蔵の思想的研究

正法眼蔵の思想的研究
辻口雄一郎
価格: 3,500円+税

商品の紹介

序章 『正法眼蔵』を学ぶ人のために

第1章 伝統宗学の『正法眼蔵』解釈の批判的検討
 第1節 「現成公案」巻と「一方証」の道理
   1 『正法眼蔵抄』の「現成公案」理解
   2 「現成公案」巻の構想
   3 『正法眼蔵抄』の「一方証」解釈
   4 『正法眼蔵抄』における「一方証」の運用
   5 「一方証」の道理と『正法眼蔵』
 第2節 『一方証の道理』についてー「大悟」巻と「仏向上事」巻の公案解釈
   1 「一方証」と『一方証の道理』
   2 「大悟」巻と『一方証の道理』
   3 「仏向上事」巻と『一方証の道理』
   4 『一方証の道理』の意味
 第3節 一法究尽について(1)―『正法眼蔵』における「究尽」
   1 究尽の実相としての諸法
   2 諸法と自己
   3 自己的な諸法と世界
   4 「一方証」と「一法究尽」
 第4節 一法究尽について(2)―『経豪抄』における「一法究尽」
   1 「現成公案」巻における「一法究尽」
   2 「仏性」巻における「一法究尽」

第2章 『正法眼蔵』における中国禅の継承とその創造的展開
 第1節 道元の身心脱落
   1 叱咤時脱落説の批判的検討
   2 『正法眼蔵』における用例の検討
   3 『宝慶記』における用例の検討
   4 『如浄語録』における用例の検討
   5 『永平元禅師語録』序における用例の検討
   6 如浄の印可証明について
 第2節 「身心脱落」と面授時脱落説
   1 面授時脱落説の起源
   2 面授時脱落説の問題点
   3 身心脱落とは何か
   4 懐奘における「身心脱落」
   5 『正法眼蔵』における「身心脱落」
   6 面授時脱落
 第3節 道元の無情仏性論1 慧忠と道元―「他心通」巻を中心として
   1 「景徳伝灯録」に見られる慧忠の思想
   2 道元の「他心通」批判
   3 「後心不可得」巻から「他心通」巻へ
 第4節 道元の無情仏性論2
   1 慧忠無情仏性論の批判的継承
   2 「山水経」巻における水界
   3 「全機」巻における舟
   4 無情仏性論と修証

第3章 十二巻本『正法眼蔵』と七十五巻本『正法眼蔵』 
 第1節 「大修行」巻と「深信因果」巻
   1 「大修行」巻の解釈
   2 「大修行」巻と「深信因果」巻に見られる「本覚の性海」説批判
   3 先尼外道説
   4 「大修行」巻と「深信因果」巻における外道説批判と
     先尼外道説の関係について
   5 身心一如と三世両重の因果
 第2節 二つの「発菩堤心」巻
   1 「発無上心」巻と「発菩堤心」巻
   2 七十五巻本「発菩堤心」巻の意図
   3 十二巻本「発菩堤心」巻における菩堤心
   4 二つの「発菩堤心」巻において変化せるものと一環せるもの
 第3節 「四禅比丘」巻における「自然見」批判について
   1 無情仏性論のゆくえ
   2 「自然見」批判

第4章 『正法眼蔵』における時間と存在
 第1節 『正法眼蔵』の時間論1
   1 有と時
   2 自己と有時
   3 「不言我起」
   4 住位の有時と前後際断
 第2節 『正法眼蔵』の時間論2
   1 「有時」巻の今日的諸解釈の問題点
   2 「われに時あるべし」の諸解釈
   3 「有時の而今」
   4 「有時に経歴の功徳あり」の解釈
 第3節 『正法眼蔵』の存在論―「仏性」巻における存在と聖性
   1 「仏性」巻の主題
   2 一切衆生悉有仏性
   3 無仏性
   4 無仏性と有仏性
   5 獎水錢と草鞋錢
   6 狗子と仏性
   7 蚯蚓
   8 存在と聖性

第5章 日本哲学における道元禅の受容
 第1節 京都学派以前
   1 日本哲学と道元
   2 紀平正美の『行の哲学』
   3 和辻哲郎の「沙門道元」
   4 ロゴスとしての「道得」について
 第2節 『正法眼蔵の哲学私観』について
   1 『正法眼蔵の哲学私観』における「媒介的思想」
   2 「有時」巻への関心
   3 実存哲学への批判
   4 「有時」巻と絶対媒介の時間論
   5 『種の論理と世界図式』における「今」
   6 種の論理の思想的位置
   7 『哲学私観』の意図するところ
 第3節 西田哲学と道元禅
   1 『哲学論文集第三』「図式的説明」にみられる道元理解
   2 『日本文化の問題』における皇道論
   3 『日本文化の問題』における道元理解
   4 「場所的論理と宗教的世界観」における「物となって」の位置づけ
   5 「場所的論理と宗教的世界観」における仏教理解
   6 「場所的論理と宗教的世界観」における道元引用について
   7 日本哲学にとっての道元禅

第6章 現代思想と道元―比較思想の観点から
 第1節 『正法眼蔵』と『存在と時間』における自己の所在について
   1 『存在と時間』における「自己」と「もの」
   2 『正法眼蔵』における「自己」
   3 自己の所在
 第2節 道元とハイデッガー―「もの」をめぐって
   1 「もの」への観入
   2 「もの」の真相
 第3節 他と否定性―M・ブーバーと道元の比較思想的研究
   1 「他」のあり方
   2 「占有性」と「脱落」

商品の詳細

ISBN: 9784779303159
判型: A5
ページ数: 306
ジャンル: 哲学・倫理・宗教
刊行年: 20120420

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