「いのち」と「人間」の哲学  宮地正卓 - 北樹出版の大学教科書

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「いのち」と「人間」の哲学 

「いのち」と「人間」の哲学 
生命科学との対話を軸に
宮地正卓
価格: 2,500円+税

商品の紹介

序論 本書における人間探究の意図と方法および生命現象の概観
 1.人生観を支える土台としての人間観
 2.さまざまな文化領域の前提としての人間観
 3.本書における人間探求の原則的な方法
 4.右の探求方法が適切である理由
 5.探究の出発点としての生命現象の概観



本論

プロローグ:対談者との出会い

第1章 遺伝子レベルで見た生命現象と「いのち」――生命科学者との対談
 1.遺伝子DNAは生命の設計図か?
 2.遺伝子の調節をめぐる難問とそれを解消するための哲学的提案
 3.前節での哲学的提案が実際的に適用できる根拠としての「適応」と「自由」
 4.遺伝子を調節して生命現象を生じさせる「いのち」
 5.探求の今後の見通し

第2章 細胞レベルで見た肉体の形成と生命現象
 1.肉体の形成と細胞の注目すべき本来的機能
 2.細胞の異端者ガンと細胞の本来的機能
 3.生命現象は物質的因果法則にのみ支配されているか?
 4.細胞の機能は単なる物理的・化学的反応にすぎないのか?
 5.本章のまとめおよび本章と前章との照合

第3章 意識の主体としての「いのち」
 1.意識の成立についての常識的な考え
 2.感覚についての物理主義的解釈の問題点と感覚の主体としての「いのち」
 3.知覚、判断、記憶、意志、情感等の主体としての「いのち」

第4章 人間には自由意志はあるのかないのか――実験的知見のある対立とその検討
 1.エックルスの自由意思肯定論
 2.エックルスに対するヤングの反論とその反論が拠り所とする実験
 3.右の実験についてのヤングの意味づけとそれに対する批判的検討
 4.ヤングの反論に潜在する哲学的認識の誤りとエックルスの正当性

第5章 「いのち」と「心」と「私」
 1.「いのち」と「心」
 2.「私」という概念は何を指すのか?
 3.「私」と「心」と「いのち」という三つの概念が指示する同一の対象=意識者
 4.自我の本来的性格としての自己同一性
 5.自我の自己同一性解明のための記憶の考察(1)
 6.自我の自己同一性解明のための記憶の考察(2)

第6章 「いのち」の基本的性格から見た人間の本性および「自由」と「愛」の同根性
 1.人間探求の方法の簡潔な再認識
 2.科学的方法による「いのち」の基本的性格の考察
 3.内省的方法による「いのち」の基本的性格の考察
 4.ドーキンスの利己的遺伝子説に対する批判――その一
 5.ドーキンスの利己的遺伝子説に対する批判――その二
 6.「良心の呵責」が意味するもの
 7.自由と愛との同根性に基づく自由と恣意との弁別 

第7章 ただ生きるのではなく、よりよく生きよう!
 1.望ましい人間観を導き出すために、以上の人間探求を概観する
 2.健康で生きるための基本的な心構えを考えてみよう
 3.望ましい生き方の根本をなす「愛」について、さらに深く考えてみよう
 4.「愛されたい」から「愛そう」への愛のコペルニクス的転回と心の充実
 5.運命に打ち勝つ「自由」と「愛」――フランクルの体験記を参照しつつ

商品の詳細

ISBN: 4893848585
判型: 四六上
ページ数: 280
ジャンル: 哲学・倫理・宗教
刊行年: 2002

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