商品の紹介
現在にも生きる手紙の魅力とは何か。なぜ手紙は生き残り続けているのか。手紙コンクール、文通、絵手紙などいまも生き続ける手紙の世界を紹介しつつ、これからの時代の中で手紙がどのような意義をもつのか、「コミュニケーション価値」を手がかりに改めて吟味する試み。
著者:宮田 穣(ミヤタミノル) 相模女子大学 人間社会学部 社会マネジメント学科 教授 1959年金沢市生まれ。1983年一橋大学社会学部卒業後、大手印刷会社、教育出版社で、マーケティング・編集・調査・研究・広報など多様なキャリアを蓄積。仕事の傍ら、1999年東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科に社会人入学。研究を重ね、2004年博士課程修了、博士号取得(コミュニケーション学、日本で第1号)。2006年民間企業から大学に仕事の場を移し、本格的に研究活動を開始。現在に至る。 専門は、コーポレートコミュニケーション、企業の社会的責任、NPO論、企業広報、行政広報、組織内コミュニケーション論、ソーシャルコミュニケーション論など、コミュニケーション全般。 著書は、『組織に効くコミュニケーション』『昭和30年代に学ぶコミュニケーション』『ソーシャルメディアの罠』(2015〜2017いずれも彩流社)、『協働広報の時代』(2012 萌書房) 、『サステナブル時代のコミュニケーション戦略』(2005 同友館)。その他、共著、論文など多数。
目次
第1章 メディアとしての手紙 手紙の歴史から見えるもの/手紙ならではのメディア特性とは/ 人は手紙にどのような魅力を感じるか/現代小説のモチーフとしての手紙/ 手紙利用の壁と可能性 第2章 ネット調査から見える手紙の現状 ネット社会の中の手紙(@最近一年以内の(年賀状を除く)手紙の活用 A減り続ける年賀状 B「手書き」へのこだわりは意外と見られる C手紙へのさまざまな意識、考え方 D魅力と使いづらさの関係 Eネット社会で、手紙教育は必要か)/調査結果が示唆すること/ 手紙の書き方は決まっているのか/そもそも「手書き」が減っている/ 若い女性が支える手紙の可能性 第3章 生き続ける手紙の世界一――非日常の手紙 現代に見る手紙の世界/手紙コンクールは意外と続いている (@「日本一短い手紙 一筆啓上賞」 A「愛の手紙」 B「千の風になった あなたへ贈る手紙」 C「つたえたい、心の手紙」/手紙はアートだ (@漂流郵便局 A水曜日郵便局) 第4章 生き続ける手紙の世界二――文通の世界 今も続く文通の世界/文通村/青少年ペンフレンドクラブ(PFC)/ 絵手紙友の会/手紙は時空間を超える 第5章 手紙のコミュニケーション分析 前提となる考え方/機能分析(@表現性 A関係性 B保管性 C時間性)/ 価値分析(@分身化 A心の会話 B習慣化)/善意のコミュニケーション/ 等身大コミュニケーション 第6章 不易な手紙力 心のサプリ/心の社会インフラ/手紙道/手紙を作法として学ぶ/ コミュニケーションの基礎 第7章 言葉と向き合う生活 手紙と言葉/「ことば」を生かしたまちづくり/言葉を味わうということ/ 文通のススメ/二刀流のコミュニケーション・ライフ あとがき
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